だしバイヤーが作る「万能だしポテトチップス」デビュー！開発秘話を聞きました。

「久世福商店の“万能だし”を使ったポテトチップスがあったら…」
そんな声が上がったのは、今から5〜6年前のこと。構想はあったものの、商品化には至らず時が流れていきました。

そしてついに、久世福商店初のオリジナルポテトチップスが誕生。開発を担当したバイヤー・菅原さんに、その裏側を伺いました。

■プロフィール

ポテトチップスにかけるだしの量の調整に全力投球しました。

ーー「万能だしポテトチップス」、どんな商品ですか？

簡単に言うと、食感がいいポテトチップスに「粉末万能だし」をまぶした商品です。

ーー簡単に言いましたね。

はい、本当に粉末万能だしとじゃがいもと油しか使っていないんです。

去年の秋に、久世福商店の看板商品「風味豊かな万能だし」（パックだし）の粉末バージョン「粉末万能だし」を発売しました。
「使い勝手が良い上においしさはそのまま」とお客様に大変喜んでもらえています。
その「粉末万能だし」をポテトチップスにまぶしました。「粉末万能だし」が適度に塩味があり、これ一つで料理の味が決まるおいしさなので、他に調味料を加えようとは思わなかったですね。

——しかしたくさん試作をされたと聞いています。

そうですね。まずはポテトチップスをどんな形にするか決めました。
「粉末万能だし」がよく絡むように、波型のカットを採用しました。
あとは、粉末万能だしの量を決めるのに苦労しました。
たしか・・・14回くらい分量を変えて試作をしました。
「だしの味がガツンとくる」ことと、「最後までくどくならず飽きずに食べてもらえる」ことのバランスを調整するために2か月くらい時間を要しました。

ーー分量決めに2か月！

はい。言ってしまえば、無塩のポテトチップスに「粉末万能だし」をかければこの商品に近くなるのですが、こだわりぬいて、一番おいしく食べられる「粉末万能だし」の量を見つけられたと思っています。

——菅原さんの2か月の努力は誰にもまねできないですね。それに、ポテトチップス自体にもこだわりがありますもんね。

はい、よかったら食べてみてください。

ーー少し厚めで、ところどころきつね色になっていてしっかり揚がっている感じ、好みです。カリっとサクッとしていますね！あー、だしがきました！じゃがいもの甘みも！

味のバランスも良く、何より食感もいいんです。
ポテトチップスは、大量生産のメーカーさんではあまり採用されない、一窯一窯油の温度を調整しながら食感よく揚げる「釜揚げ製法」で仕上げているので、いい食感になりました。
また、もちろん厳選された国産じゃがいもを使っているのでじゃがいも自体のおいしさもしっかり感じてもらえます。

ーーこれは一人で一袋いってしまいそうです。

私の頭の中では、大人の方が自分の時間ができた時に、ご褒美的に食べてほしいなと思っていたので、そう言っていただけて良かったです。

ーーパッケージも黒でかっこいいです。

パッケージも気に入っているんです。久世福商店の万能だしのイメージで黒にしています。
あと、左上の「謹製」の文字もポイントです。
心を込めてつつしんで作りました、という意味なんですが、私や製造メーカーさんの想いをこの2文字に込めています。

「だしってこんなにおいしいんだ」に気づいてもらえる入り口になれたら

——ポテトチップスってお菓子の代表！というかんじですが、久世福商店オリジナルを発売するのは初めてですね。

そうですね。だからこそ、最初にやるなら「だし味」だな、と思っていました。

久世福商店にはおいしいだしがたくさんありますし、お料理での使い方はもちろんのこと、「飲むだし習慣」などの提案もしてきました。もっとだしを生活の中に取り入れてもらえたら嬉しいなと常々思っています。

ーーポテトチップスならだしに縁がない方でも手に取れそうですね。

「だしってこんなにおいしいんだ」と気づいてもらえる入り口になれたらいいですね。
私、実は主な担当は、だしや調味料なので、この「万能だしポテトチップス」を食べてくださった方が、これを入り口としてだしに興味をもってくれたら、こんなに嬉しいことはないですね。

おわりに

インタビュー中も大事そうに万能だしポテトチップスを手に持っている菅原さん。穏やかな口調でお話される様子が印象的でした。一人でも多くの方に菅原さんの想いが届きますように。

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